中国内のECモールへの出店パターンや条件、出店までの流れを解説します。出店を検討する際にどのパターンが自社に当てはまるのか把握しておきましょう。
出店パターン
越境ECには、大きく分けて4つの出店方法があります。SHBでは中国内のECモールに出店するモデルの支援と運営サポートを行っています。扱う商品や顧客ターゲットによって出店に向けた戦略も変わってきますので、ご依頼時にはお客様に合った出店プランをご提案させていただきます。
出店モデル | おすすめ度 | 特徴 | |
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中 国 現 地 |
ECモール | ★★★★☆ |
中国内のECモールに出店するモデルです。インバウンドで人気の商品を扱っていて本格的な中国進出を目指す企業にはおすすめですが、現地法人の設立や販売のための許認可などの手続きが必要です。出店までの時間とコストを考えると中小の企業にはハードルが高いかもしれません。 |
越境ECモール | ★★★★★ |
中国内の越境ECモールへ出店するモデルです。大手モールの集客力を利用できるのが魅力です。日本にいながら出店できるため、初めての中国進出におすすめです。ただし中国人ユーザー向けページ作成や顧客対応は必要となります。 | |
日 本 国 内 |
越境ECモール | ★★☆☆☆ |
楽天 Global Marketなど国内の越境ECモールへ出店するモデルです。楽天 のケースでは固定費が無料、現地向けに自動翻訳されます。気軽に利用できる反面、集客力が弱いというデメリットもあります。 |
自社ECショップ | ★☆☆☆☆ |
中国向けECサイトを自社で作成・運営するモデルです。システム、集客、広告・宣伝など全てを自社で行うため、多額のコストと高い能力が求められます。最初からこのモデルで出店するのは運営スキル、コスト面からもリスクが高いと言えるでしょう。 |
2つの物流
海外に商品を販売する越境ECにおいて商品の発送をスムーズに行うことがユーザーの安心と信頼を得るために重要です。越境ECの配送方法には大きく分けて直送モデルと保税区モデルの2つがあります。
直送モデルは日本からEMSなど国際便で注文者へ発送します。直送モデルは送料が割高で届くまで10日程度要します。保税区モデルは、中国の保税区にある保税倉庫にあらかじめ商品を保管しておき、発送します。直送モデルと比べ、送料も大幅に削減でき主要都市なら2日程度で届くメリットがあります。
SHBでは保有する保税倉庫を使い、両モデルを併用した配送にも対応可能です。
出店形態
出店形態は旗艦店・専売店・専営店の3つがあり、出店企業と販売商品の関連性によって異なります。出店形態はユーザーが商品を購入する際の判断基準の一つにもなります。
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旗艦店
メーカー直営店です。メーカーもしくは、メーカーから排他的な販売ライセンスを与えられた代理店は旗艦店を出店することができます。
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専売店
メーカーから販売ライセンスを与えられた小売店が出店する形態です。専売店の場合、そのメーカー以外の商品は扱えません。
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専営店
メーカーから正規ルートで仕入れたことを証明できる小売店が出店する形態です。専営店は、複数 メーカーの商品を扱うことができます。
高額な商品やサポートが必要になりそうな商品は旗艦店で購入される傾向があります。これから新規に中国で販売を考えている企業はブランドイメージや販売価格を守るためにも旗艦店の出店がおすすめです。
中国越境ECモールへの出店条件
SHBがもっともおすすめする中国内越境ECモールへの出店条件を天猫国際と京東国際を例ご紹介します。各モールとも偽物などの流入を防ぎ商品品質やサービス品質を保つため出店にはいくつかの条件をクリアし、審査をパスする必要があります。日本の楽天やamazonへの出店と比較すると厳格でハードルは高く、選ばれた企業のみが出店できます。審査については申請前にSHBで事前に審査をパスできる可能性があるか調査させていただきます。
❶ 外資企業 |
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越境EC専用モールのため、中国現地法人でないことですが、この条件は問題ないでしょう。 |
❷ ブランド正規品を販売すること |
自社ブランドもしくは授権されたブランド商品、ブランドから正式なルートで仕入れた正規品の販売ができる。 |
❸ 商標を取得 |
小売業者は第35類の商標を取得していること。それ以外は各業種に応じた商標を取得している必要があります。 |
❹ 規模が大きな大手企業 |
天猫国際は出店企業のブランド力を重視するため、ブランド力のある大手企業であることが条件となります。 |
❺ 業界3番以内 |
業界の中で3番手以内に入る企業が出店対象となります。 |
❻ 日本で認知度の高いブランド |
日本国内での多くの人が知っている強いブランド力が必要です。 |
❼ 天猫国際で売上に期待できる |
天猫国際で売上が伸びると予測される企業が対象となります。 |
❽ 越境EC専門チーム |
天猫国際上に出品するだけでは製品は認知されません。また常にユーザーの問い合わせがあるため、カスタマーサポートが必須です。そのため、天猫国際の運営を行うチームを持つことが必要です。 |
❶ 外資企業 |
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越境EC専用モールのため、中国現地法人でないことですが、この条件は問題ないでしょう。 |
❷ ブランド力のある大手企業 |
日本国内の人気で中国での販売予測もできるため、日本で既にブランドを確立している会社であることが重要視されます。 |
❸ ブランド正規品を販売 |
自社ブランドもしくは授権されたブランド商品、ブランドから正式なルートで仕入れた正規品の販売ができる。 |
❹ 注文から72時間以内に発送 |
注文から発送までの時間を、非常に重視しています。そのため注文から発送までに3日以内であることが必須条件です。 |
越境ECモールの出店基準を満たせない場合、既存のECモール出店店舗への卸をはじめ、企業の規模や商材に適合するECルートの開拓を提案させていただきます。中小メーカーの在庫規模であれば中国内の弊社倉庫を使用し、低コストで中国進出をはじめることも可能です。
ご依頼から出店への流れ
ご依頼の前にお取り扱いの商品についての概要、希望の出店方法、自社内でできること、代行してもらいたいことなどをわかる範囲でかまいませんのでまとめてください。
お取り扱い商品が中国で販売可能であるかも確認しておきましょう。
- STEP.1ご相談
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まずは、お電話・メール・チャットワークにてご希望をお知らせください。詳細が決まっているとスムーズに次のステップに進むことができます。
- STEP.2リサーチ
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越境ECモールへの出店の可否についてリサーチさせていただき、審査のステップへ進むことが可能であれば、必要書類を準備していただきます。
- STEP.3事前審査(モール)
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越境ECモールの出店条件をクリアできているかモール側に審査申請します。事前審査に通過後、1度目の入金が必要となります。
- STEP.4本審査(モール)
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本審査に必要な書類の提出を行います。本審査に通過した後、2度目の入金が必要となります。
- STEP.5モール内ページ制作
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トップページ、ガイド、商品販売ページ、バナーなどショップ運営と販売に必要な コンテンツを作成します。
- STEP.6ショップオープン
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公開申請を行い、ショップを開設します。晴れて商品販売開始となります。
Q&A
SHBへいただいたご質問の中から中国越境ECサービスについて多くいただいた事項をまとめさせていただきました。
はい。ECに必要なトップページ、商品ページ、インフォメーションページなど中国人ユーザーの感性がわかる中国支社のスタッフが制作します。日本語の原稿から中国語へ翻訳してコピーや商品説明などを制作しますので、ベースとなる宣材をいただく必要がございます。
運営サイトの経験を活かし、ショップ戦略・最適なプロモーションのご提案や効果測定を行い、お手伝いさせていただきます。
出店に当たっての必要な準備や審査・手続きなどがお客様ごとに異なりますので、一概にお答えすることができません。個別にご相談させていただくことになりますが、最短でも2カ月はかかると想定しただくとよいと思います。
日本国内から中国へ発送する場合、弊社指定の東京の倉庫へお送りください。また在庫量にもよりますが、中国の弊社の倉庫に置くことも可能です。